Sato Tomoko

painting,painting,painting!
雪景色

マーチンが「ベルリンでは今年の冬も雪が降っているよ」とメールをくれました。今日はレネーがケルンは雪だよと教えてくれて、年末年始にかけてトレブスというドイツの小さな村に滞在していた友だちも、ずっと雪が降ってたよと言ってました。そしてオランダでももちろん雪。


だからこんな素敵な写真が届きました。絵本の中みたいです。


アンドレアスからは誕生日おめでとうメールと一緒に、クリスマスツリーの写真。この飾りつけのバランスの良さはさすがです。特にクリスマスだからといって何もしない私でも、感心してしまいます。

ドイツのクリスマスツリーの飾りは、日本みたいにいろんな種類のものを飾るのではなく、このガラス玉が中心でシンプルな感じです。少なくとも私が目にしたのはそうでした。シンプルだけど、品があってとってもきれい。

ちなみにアンドレスはクリスマスカードも送って来てくれて、カードと一緒にビッグなクリスマスプレゼントを同封してくれていました。手にした瞬間、思わず「おおっ」と声をだしてしまいました。それが何かはまた後日(^^)。

ドイツやオランダからメールが届いてとっても嬉しい。ドイツ語でメールを書くのは一苦労ですが、おせち料理や初詣の写真を送ったら喜んでもらえました。私がドイツ語を忘れないようにと、メールやSkypeにメッセンジャー、時には電話などいろいろな方法で連絡をとりあってます。本当、便利な時代です。
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嬉しい再会

連休の間にケルンで知り合ったお友達と嬉しい再会ができました。1年間ケルン大学で美術史を勉強していた彼女は、7月末に帰国したので約3ヶ月ぶりです。中部地方に住んでいるのだけど、所用で広島へ行く途中にわざわざ途中下車をして岡山で待ち合わせ。

近況の話の後はやっぱりドイツの話。でも懐かしむというよりはいつまたドイツに行くか、長期滞在するにはどういう可能性があるか、どうすれば滞在許可証が手に入るか、という未来のことばかりで盛り上がりました。何ともポジティブ?な私たち。勉強熱心で行動力のある彼女との会話はとても楽しいです。何よりまだ学生さんなので若いし!

そんな私たちが恋しいドイツの物と言えば、やっぱりドイツのパンです。チーズやハムは手に入ってもパンが無いとなあ。留学前は苦手だった少し酸味のある黒パンも今は大好きです。絵描きのタマゴと美術史家のタマゴはアートよりもパンを恋しがっている今日この頃です。


帰国前日の10月29日に撮った写真。「この白い実を踏むと”プチッ”という可愛らしい音がして、小さい頃そうやって遊んだんだよ」とマーチンが教えてくれました。マーチンとイルマに初めて会った時のことです。それ以来この実を見るたびに”プチッ”て遊んでしまいます。
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ベルリンでの生活

11日間のベルリン滞在も今日で終わり。これからケルンに戻ります。ベルリンに来る前は展覧会や部屋の引越などもあって生活が不規則になっていたのが、ここではいつも同じリズムの生活。

朝8時15分頃に朝食。ムスリにトースト、ハムとチーズにジャム、そして紅茶。食後はイルマとマーチンは聖書を1時間程、二人で読んでいます。その後買い物したり雑用をして12時30分頃に昼食。お昼は必ず”warmessen”、火を使った料理がでます。お魚やお肉、スープや煮込み料理などです。

お昼の後はお二人は1時間程お昼寝をします。起きたら音楽やラジオを聴いたり読書をして過ごします。そして15時になるとおやつタイム。コーヒーとお菓子。おやつの時はマイセンなどのちょっと素敵な食器を使うので見た目も楽しい。そして夕食までは掃除や庭仕事をしたり、何もなければもっぱら読書をされてます。

夕食は19時。食後はニュースを見て、就寝まではワイン片手によく二人で語らっておられます。もしくは目の悪いイルマのためにマーチンが朗読する声もよく聞えてきます。そして23時頃就寝。私も彼らのリズムにあわせて生活しているので、食べ過ぎと運動不足にさえ気をつければ、ここにいる間はとても健康的です。


そしてとても物を大切にするし、食べ残しなども本当に少ないです。食器にヒビが入っていても、使える限りはまったく気にせず使ってます。日本だと明らかに処分するだろうと思うくらいのヒビでも。最初の頃はびっくりしたのですが、今はそういう姿勢も良いなあと思ったりします。

いたずらに新しいものを簡単に求めず、他人の目を気にして格好つけたりせず、使える最後まできっちり使う。これは東ドイツ的な部分でもあるような気がします。イルマやマーチン、そして彼らの友人やご近所さんはみんなそんな感じ。素朴で優しくて相手を気遣うことなどがとても上手です。

典型的な西側の町であるケルンとの差は大きいです。ケルンのドイツ人の場合、まず自分のことが絶対に一番にあって、その上で親切にしてくれるという感じ。だから自分の利害と合わなければ、「そんなの嫌よ」と急に跳ね返されることも多々あります。もちろん個人差もありますが。

私は東ドイツについて勉強したことはないので、自分が直接見た人たちの範囲だけのことですが、でも東ドイツの持っていた良さというものを簡単に見過ごしてはいけないなあと思います。


気に入っていたキツネの形のクルミ割り器。


クルミを持つとこんな感じ。

さあ、イルマとマーチンにお別れを告げて、いざケルンへ!帰国まで残り一週間です。
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最後のお昼ご飯


お別れの前の最後のお昼ご飯。マーチンが庭からHolunder(ニワトコ)の実を摘んできたので、それでスープを作ることに。ニワトコは蜂蜜も穫れるしジュースにもなるし、実も食べられるとはスゴい植物です。


あらためてお庭を良く見てみると、こんなにたくさん実がなっていました。毎日見てるのに気づかないものです。


どうやってこの黒い実からスープができるのかと、ちょこちょこ台所をのぞいていたのですが、肝心の所を見逃してしまっていつの間にか液体になっていました。


「甘いスープよ」と言ってだしてくれました。白いのは卵白をメレンゲ状にしたもの。ゼラチンも加えていたので、結構固まっていました。リンゴとマルメロの実が具として入っています。甘いと言ってもお砂糖の甘さではないので、とてもさわやか。寒い日には嬉しい一品かも。


メインは野菜とソーセージのグラタンみたいなもの。芽キャベツが中に一杯隠れていました。冷蔵庫をすっきりさせたい時にイルマが作る一品です。余ったお野菜や古くなったチーズを使いきるのに良いみたい。もちろん美味しいしお腹がいっぱいになります。

5月と6月に6週間、そして今回約10日間。14ヶ月の留学の内、お二人とほぼ2ヶ月一緒に過ごしたわけですが、3人でいつも楽しく食事をしました。疲れているからと言って手抜きせず、お別れの日だからといって特別なこともしない。いつも自然体なので、一緒にいても気疲れすることもありません。

お二人には感謝してもしきれないくらい素敵な時間をもらいました。でもお二人はいつも私に「来てくれてありがとう」と言ってくれます。私にとってのベルリンはドイツの首都でも都会でもなく緑に溢れた穏やかな場所です。
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ギゼラさんのお宅へ

マーチンとイルマの30年来の友人でもあるアーティスト、ギゼラ・グラーデ(Gisela Grade)さんのお宅に行ってきました。ギゼラさんはマーチンとイルマがブコウに住んでいた頃、ワークショップを開いたりしていたそうで、東西統一後にベルリン市内に引越してきたそうです。


ドイツで招待されると、食事時でない限りコーヒーとケーキが必ず用意されています。ケーキは大概手作りでこれは女性の仕事のよう。この日はリンゴのケーキでとっても美味しかったです。


左からギゼラさん、イルマとマーチン。ちょうど作品の説明中。


多色刷りの木版の作品。ギゼラさんは油絵にコラージュ、版画、テキスタイルと幅広く取り組まれています。


これはテキスタイルの作品。


アトリエは自宅のケラー(地下室)を使用されています。


ギゼラさんの相棒のミンツィーちゃん。

バウハウスで有名なデッサウ出身のギゼラさんは、抽象的な造形を用いながらもインスピレーションは自然のものから受けることが多いとおっしゃっていました。70歳を過ぎても意欲的に作品作りに取り組んでおられます。私は木版の作品がとても気に入りました。それと作品の保管の仕方などもとても参考になりました。


そろそろ帰ろうかと席を立ちかけた時に、ギゼラさんが「ちょっと待って」と見せてくれたのがこのオブジェ。これはベルリンの大聖堂ドームのてっぺんにあった十字架で作られたものだそうです。

というのも2008年に新しい十字架に取り替えたためです。取り外した古い方の十字架の土台の部分を用いて、ベルリンの美術大学の学生が立体作品を作って展覧会をしたそうです。その若い作家の作品の一つをギゼラさんは購入したわけですが、自分の手元に大聖堂の一部があるということがとても嬉しそうでした。

今年の春頃だったか、ケルンの大聖堂でも修復のため取り外した古い石を売っていました。ニュースで見ただけですが、この時も大聖堂大好きなケルンっ子が列をしてならんでいました。ただケルンの場合は、何の加工もしていない本当に石の固まりでしたけど。
| 美術・芸術のこと | 22:27 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
秋なのか冬なのか

先週の月曜日、ちょうど私がベルリンに来た日からドイツは急に冷え込んでいます。ベルリンがケルンより寒いのかと思っていたら、ケルンの友だちからのメールによるとケルンでも同じだそう。寒い上に曇り空で小雨がぱらつく天気が続いていたのが、今日は久々に晴れました。

晴れたけど寒い。ダウンジャケットを着込んで手袋してスカーフを首に巻いてます。気分は冬なんですが景色は秋です。


使わせてもらっている部屋の窓から見える葉っぱの色も、5月や6月の頃とは随分違います。


ちなみに私の部屋の窓には小鳥がいます。


ここ数日早起きをして朝食の前に近くの植物園(Botanische Anlage)に散歩に行ってます。紅葉がとてもきれい。でもドイツでは紅葉を愛でるという習慣は余り無いようです。きっと寒くてのんびり楽しんでいる場合ではないのだと思います。


散歩道も木の実で一杯です。散歩してるとリスもよく見ます。


これは家のなか。


私がベルリンに来てからちょうど咲いてくれました。


これはマーチンが拾ってきたリンゴ。これでも3人で頑張って食べて減ったほう。「リンゴってそこら辺で拾ってくるものだっけ?」などと思っていたけど、散歩してたら道沿いに収穫しきれずに転がっているリンゴがまだまだありました。大概は傷んで食べられなさそうだけど。こんなところもドイツだなあと思います。
| 日記など | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
70年ぶりの再オープン

ベルリンで新しい博物館が今月16日に修復を終えて約70年ぶり"再"オープンしました。その名も「新博物館」。第2次世界大戦の空爆で大きな被害を受け、東西ドイツ分断の影響などで戦後、複数の博物館に別々に保管されていたのが、ようやく元の姿に戻ったそうです。

展示品は古代ローマや古代エジプトの美術品や中心で、有名なのは古代エジプト史上クレオパトラと並ぶ美女と言われた「ネフェルティティ王妃の胸像」。新博物館はペルガモン博物館のすぐ隣に位置していて世界遺産登録地区にあるので、新たな観光スポットになりそうです。

この週末だけが開館記念で入場料無料になると新聞に載っていたので、長蛇の列を覚悟して行ってきました。先日お会いした風間さんとご一緒することに。


土曜日の11時少し前に着くと既に長蛇の列。入館に人数制限があって1200人までだとか。


寒空の下で並ぶこと約2時間。話し相手がいて助かりました。東京の気温が24度だったとか岡山は19度あるとか耳にしましたが、この日のベルリンは5度とかでした。みんな厚手のコートです。


ようやく中に入るとまず目に入るのが、この中央の吹き抜け。地下から3階まであって、各階ごとに異なるテーマの展示になっています。


地下の展示室。なかなか雰囲気のあるいい空間です。


お地蔵さんのよう。


レリーフというのかな?エジプトの壁画の部分。


この背景の壁の雰囲気が何ともいい感じ。建物はできるだけ元の姿を残して修復しているので、こういった傷だらけの壁が多々あります。でもそれが古代の美術品といい空気を醸し出してくれています。

この博物館はとにかく建物が面白いです。壁の色、天井の装飾、床のモザイクなどなど。個人的には建物だけでも十分楽しめました。


これは紀元前3500年の象牙でできた「ヒゲのある頭部のついた杖」だそうです。この可愛いお顔が今から5500年前!!


この美術館の目玉、「ネフェルティティ王妃の胸像」。本当にきれいなお顔です。オードリー・ヘプバーンのようなタイプのきれいさ。

私は彼女に会うのは実は3回目。1回目は2002年に初めて来たベルリンで。その時はシャルロッテンブルクという旧西ドイツの地区にエジプト美術館はありました。2回目は昨年8月。この時はベルリン大聖堂の隣がエジプト美術館でした。

そして今回、彼女はあるべき場所に70年ぶりに戻っていて、私は3度とも違う場所で彼女を見ているわけです。日本で戦後を感じることはほとんどないと思います。でもドイツでは東西の統一から今年でまだ20年ということもあるし、戦後を感じることがたびたびあります。

この日一日で約8000人の来館者があったとニュースで言ってたよと、マーチンが教えてくれました。「8000人の内の少なくとも一人は日本人の女性だね」と笑ってました。
| 美術・芸術のこと | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ベルリンは寒かった

ベルリンに12日の夜に着きました。ケルンより4度程寒くて秋というより冬です。風も強いです。今日の朝は4度とかでした。

久しぶりにお会いしたイルマとマーチンは6月末にお別れしたときより、心無しか少し弱っている感じ。マーチンは足が悪くて前より歩くのがつらそうで、イルマが気にかかったことを何度も立て続けに口にするのも、前にはなかった気がします。

久しぶりと言っても3ヶ月しか経ってないので気のせいかもしれないけど。それでも前と同じように穏やかで優しくて、ベルリンまで会いに来て良かったと思います。こういう緑に囲まれた穏やかな時間を、これから先しばらくは持つことない気がします。


庭のクルミの収穫はもう終わっていて、以前の緑の状態など見る影もありません。かろうじてまだ木にくっ付いていたクルミ。


お庭には拾いきれなくてまだまだたくさん残っています。


今年のクルミ。


留学前はクルミを割って食べるなんておとぎ話の世界だと思ってたけど、この1年間で伺ったお家には必ずクルミが置かれていて、口寂しい時なんかによく食べてます。もちろんお料理やケーキなどにも。


これはQuitteと言って日本語ではマルメロというそうです。このままでは硬くて食べられないので、ゼリーやジャムにするそうです。


これも庭にたくさんの実がなっています。イルマが手作りのマルメロのジャムを朝食に出してくれて、さわやかな甘さで美味しかったです。まだまだマルメロの実が余っているんだけど「若い人たちはジャムを作らないのよ」と残念そう。

にしてもスケッチか水彩でもしようかと思って画材を持ってきたけど、余りの寒さにお庭に出ることすらできません。
| 日記など | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
あと4週間

10月に入って、いよいよ帰国が近づいてきたなあという気分です。もう第3回目の秀桜基金の受賞者が日本を出発されているとか。当たり前なんですがそういう時期なんだなあと思います。私にとって本当にいろんなことがあった1年だったので、あっという間だったとは思いません。1年前がはるか遠くに感じるくらい、充実した長い1年です。

残りの4週間は特に予定はないのですが、10月12日から23日までもう一度ベルリンに行くことにしました。イルマとマーチンにどうしてももう一度会っておきたいのが理由です。彼らももう80歳を過ぎているし、私が次にいつベルリンに行くことができるかも分からないので、会える時に会っておきたい。

そんな理由で今借りているケルンの部屋を12日で引き払ってそのままベルリンに行き、24日に展覧会の片付けのためにケルンに戻ってきて、30日に帰国することにしました。31日に日本に着きます。23日にケルンに戻ってからは住む所がないので、友だちの家を転々として過ごすことに。

1年前にケルンに来た時は、一人もこの町に知り合いがいなかったのに、今は「泊まったら良いよ」と言ってくれる友だちがいるのもありがたいことです。


| 日記など | 23:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
明日からパリです

ようやく現実の時間にブログの更新が追いついてきました。ネタはいくらでもあるのですが、いかんせん更新が追いつかず。

先日秀桜基金仲間の岡村君が行ったばかりですが、私も明日からパリに5泊6日で行って来ます。今回はケルンから飛行機ではなく電車でパリまで行きますが、それでも4時間程です。しかも格安チケットで往復58ユーロだから8000円くらい。

目的はもう一度、松谷さんとケイトさんにお会いすることです。ケイトさんの彫刻のための作業場兼お庭を、お住まいとは別に田舎の方に持っておられるそうで、お庭の手入れに行くのに私もご一緒させてもらうことになりました。うーん、何て図々しい。最近自分の図々しさが怖くなります(^^;;


こんな所だよ、と送っていただいた写真。ベルリンのイルマとマーチンのお庭とよく似ていて不思議な感じ。今からわくわくです。


お庭といえば先日、アンドレアスのお庭に連れて行ってもらいました。自宅から少し離れたところで借りているそうです。あまりに素敵すぎて「これが個人の庭なのか」という驚きの方が大きかったです。お庭になっていたトマトとか野いちごをちょちょっと穫って、「どうぞ」と出してくれて。お庭の手入れをしたり、テラスでのんびり日光浴したり。

本当にヨーロッパの人たちの時間の使い方って、何て豊かなんだろうって思います。そしてその豊かな時間を周りの人たちの好意で、私も共有させてもらうことができて、ラッキーと言うか本当にありがたいことだと思います。
| 日記など | 19:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
お別れ遠足

ケルンに帰る一週間程前、ベルリンでの滞在も後わずかになり寂しいなあと思っていたら、イルマとマーチンが「一緒にブコウに行きましょう」と誘ってくれました。Buckow(Märkischen Schweiz)という、ベルリンから東へ約50キロ、電車とバスで1時間30分程のきれいな湖と可愛らしい町並みの小さな村。


二人はこの町に70〜80年代にかけて10年程住んでいたそうです。教会の施設を使って障害のある子ども達のためのワークショップなどを、絵描きやミュージシャンなど様々な分野のアーティストを招いて行っていたとか。今では日本でもワークショップは珍しくはないですが、70年代にそういう試みが既にあったんだなあと感心。


観光がてら近くの公園を通りかかると、二人が「まだあったのね!」と足を止めたのがこの巨木。30年前にも既にこの状態であったそうです。


この地域で一番大きなSchermützelseeという湖。湖ではボートに乗って遊覧しました。


ガイド付きで約一時間。


ぽけーっと景色を眺めたり、水面の変化を楽しんだり。たまにはこういうのも良いものですね。


そのあとブレヒト・ヴァイゲル・ハウスへ。ベルトルト・ブレヒトが晩年、女優であり妻であるヘレーネ・ヴァイゲルとブコウで暮らしていた時の家が博物館になっています。


恥ずかしながらブレヒトの作品に触れたことはなく、彼が脚本を手がけた「死刑執行人もまた死す」の映画を見ただけ。マーチンもイルマもリアルタイムでヘレーネ・ヴァイゲルが主演した“Mutter Courage und ihre Kinder”を見たというのだから、時代と言うか歴史を感じます。

帰る前に昔住んでいた家の前まで行った時は、二人とも本当に嬉しそうで「もうこれが最後ね、もう見ることはないわね」とつぶやいていたのが印象的でした。彼らの人生の中で、ここでの10年間はきっととても素敵な時間だったのだろうな、と何となく思いました。

家に戻ってからも「一緒にいってくれてありがとう」とお礼まで言われて、逆に恐縮してしまいました。多分、生きている間にもう一度ブコウに行きたいとずっと思っていて、でも二人だけで行くにはちょっと弾みがつかない、そんな感じだったのかもしれません。折れた木がまだあったと喜んでいたのも、まだ自分たちとこの町との繋がりが切れていないことが嬉しかったのだろうなあと、後になって思いました。

きっと私はベルリンで彼らと過ごした時間を、何十年経っても素敵な時間だったと思い出すだろうなあと、ちょっとしんみりしてみたり…。
| 旅行 | 23:24 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
実のなる木

ケルンに戻って来て約1週間。7月に入って急に暑くなってあわてて半袖を購入。すっかり夏だと思っていたら、今日は肌寒くて長袖の上に薄手のジャケットで丁度いいくらい。ドイツの天気って不思議です。

ケルンでは割と町中に住んでいるので、緑をいつも目にする感じではないです。ベルリンではとにかく緑に囲まれて生活していたので、ちょっとだけ樹木や植物の名前も覚えました。


ベルリンに行ったばかりの5月末に満開だったニワトコの花。もう枯れてしまったけど。ドイツ語ではHolunderです。可愛らしいだけではなく蜜が採れるみたいで、ニワトコのジュースというのがあります。さっぱりしてて美味。


ニワトコが終わったなあと思ったら、今度はサクランボが大量に実を付けました。真っ黒になったら食べ頃だからというので、待って待ってようやく暗い赤紫色になった頃には、ほとんど小鳥に食べられてました。イルマは「ね、食べられちゃうのよ」と言いながら特に対策をたてるでもない様子。きっと毎年こんな会話をしてるんだろうな(笑)


そして次に来たのがヨハネスベア(Johannisbeere)。日本語だとスグリ。洗礼者ヨハネが生まれた時期に実を付けるからこの名前のよう。とってもきれいで可愛らしい。白いのも赤いのも甘酸っぱいです。


それからクルミの木も。これは秋まで待たないとダメですが、既にたくさんの木の実をつけています。


「この緑のものがあの茶色いクルミになるとは思えない、信じられない」とブツブツ言ってたら、マーチンに「秋になったら見においで」と言われました。


お隣さんは庭を使って養蜂をしていて、セカンド・ジョブとでもいうのか、蜂蜜を売っています。毎朝トーストにバターとお隣さんの蜂蜜をつけて食べてました。蜂蜜ってこんなに美味しいものなんですね。


ケルンに一瓶買って帰って来たので、今も朝食の友です。
| 日記など | 20:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ケルンに戻りました

2日の夜にケルンに戻ってきました。6週間ぶりのケルンはベルリンよりずっと人が多くて賑やかに感じます。とりあえず7月はレネーのアトリエで寝泊まりします。このアトリエもなかなか面白いところなので、引越が落ち着いたら紹介して行きたいと思います。


6週間のうち2週間は旅行していたので、実質4週間のベルリン滞在は私にとって特別な時間になりました。緑と色とりどりの花に囲まれて、間違いなく人生で一番のんびりと穏やかな日々です。

町に出かけない日はほとんどイルマとマーチンのお家で、散歩したりスケッチしたり、二人と話をしたりして過ごす。80代の二人と30代の私が、しかも言葉もたいして通じないのに、それでも愉快に和やかに過ごすことができるのも素敵なことだと思います。


忙しい日でもいつもきちんと朝ごはん。こういう当たり前なことも、実は意外と難しい。イルマが「今日も素敵な一日でありますように」と言ってから食べ始めます。チーズにジャム、トマトにキュウリ、何種類かのパン。食事を丁寧にとるって大事なんだなあと今さらながら痛感。

ケルンに戻ってきましたが、またちょこちょこベルリンでの生活ことも、忘れないうちに紹介して行きたいと思います。
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バルラッハを訪ねて [3]

バルラッハ巡りのクライマックス?、ゲルトルード礼拝堂とギュストロー大聖堂を紹介。


ギュストロー駅から歩いて10分。とっても可愛らしい小さな礼拝堂でした。ちなみにアトリエ・ハウスとのコンビチケットもあります。


さほど期待してなかったのですが、中に入ってみるとたくさんの作品。どれも代表作と言って良いようなものばかり。


木彫の「再会-キリストとトマス-」という作品。私はずっとキリストとユダだと勘違いしていました。こういう構図のキリストとトマスは珍しい気がします。

この作品には銅像のバージョンもあって、それがナチスの退廃芸術展に展示されました。特に38年に亡くなるまでの36年以降の3年間は、作品制作を禁じられたり、設置していた作品が撤去されたりと、バルラッハにとって苦しい時期だったようです。


木に隠れてしまって、全体がよく見えない大聖堂。


この作品はケルンの教会にあるのと同じ「ただよう天使」の作品です。第一次世界大戦の戦没者記念碑として、ギュストローの大聖堂に設置されていたのですが、37年8月に撤去されます。

他にもいくつかの作品が取り壊されたり、武器などを作るための軍事目的で熔解された作品もあるそうで、この「ただよう天使」も戦後の復元だそうです。38年に亡くなったバルラッハは、自分の作品がどんどんと破壊されて行くのを目の当りにしながら、生涯を終えたことになります。


そしてこの「ただよう天使」が今回のバルラッハ巡りの最後に見た作品。静かで時間が止まっているかのような気がします。この作品はケルンに戻ってもまた見ることができるのが嬉しい。

アトリエ・ハウスの空間とこの礼拝堂の空気、そして大聖堂の「ただよう天使」。どれもとても良い空間で、ずっと作品を見ていたくなります。特に礼拝堂は去りがたかったです。バルラッハの町ギュストローと謳い文句にするのも納得です。

もう一つ良かったのはラッツェブルクでたくさんのスケッチや版画を見られたこと。バルラッハの彫刻の仕草や身振りの多くが、彼の書いた小説や戯曲の挿絵からきていることを、今回初めて知りました。

バルラッハの作品は決して派手ではないですが、心に痛みを持って苦しんで生きる人には、心の支えになる作品だと思います。そういう彼の世界観が苦しい時代を生きてきた人たちを、励まし勇気づけてくれるのだと。マーチンが30年以上もバルラッハの芸術と向き合っている理由も、そこにあるのだろうなあと思ってみたり。

というわけでバルラッハ巡りでした。(全部読んでくれた奇特な方、ありがとうございます。)
| 美術・芸術のこと | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
国境を越えて:ポーランド

イルマとマーチンがオデール川(発音はオーダーの方が近い)を見に行こうと誘ってくれて、3人で遠足に行ってきました。オデールに行こうと言われてもそれが川だと理解するまでに一苦労。ようやく理解したら、遠足前日の夕食時に「明日はフランクフルトに行くから」と言われてびっくりして「明日はオデール川に行くんでしょ?」と聞き返すと、ニコニコしながら「そうよ」と。

地図で確認してようやく納得。大都市Frankfurt am MainではなくFrankfurt an der Oder。マイン川沿いのフランクフルトとオデール川沿いのフランクフルトがあるのです。なるほど目的はオデール川沿いのフランクフルトなのかと理解した所で、当日の朝食時に「今日はポーランドに行くからね」と。「フランクフルトでしょ?」と確認するとまたもやニコニコ。


フランクフルト(Oder)までは電車でベルリンから東へ約1時間。あっという間に到着。そのままバスでオデール川の近くまで移動。


この先に川があって、橋がかかっています。


「この橋を渡ったらポーランドだからね」と言われてようやく全体を把握。オデール川はポーランドとドイツの国境なのでした。国境は橋の真ん中あたりだとかで、自分の無知にあきれながらも、自転車に続いて今度は国境を歩いて越えることに。


奥がフランクフルト(Oder)でドイツ、手前がポーランドのSłubiceという町。この町からさらに南に行ったところがマーチンの故郷だそうです(この近辺は1945年まではドイツの領土)。


ポーランドをちょっと散歩した後、フランクフルトに戻って町の古い教会を見学。


修復されたばかりで、中は色鮮やか。でも建物の半分くらいがまだこれから。東ドイツの時代は社会主義体制の中で宗教は歓迎されていなかったため、戦争で傷んだ教会などは放っておかれたのだとか。統一後に修復がはじまっていることが多いようです。


ちょうどこの広い空間を使って展覧会をしていてラッキーでした。こんな空間に展示できるって格好いい。ドレスデン出身の絵描きさんで作品もなかなか良かったです。

フランクフルトの町を観光した後、お二人の友だちのお家に行ってお茶をよばれてから、ベルリンに帰りました。


オデール川です。イルマは私にこの眺めを見せたかったみたいなのですが、この川の眺めがずっと前に描いた川の絵と何となく似ていて、不思議な気分でした。
| 旅行 | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
100周年のお祝い


私が今住んでいるところは、プロテスタントの教会に付属している共同住宅で、牧師さんを始め教会に関係する家族が計5世帯、同じ敷地の中に住んでいます。その教会と住宅が今年築100年を迎えたので、今日は100周年の記念祭がありました。


9月まで何回かに分けていろんなイベントがあるみたいだけど、今日がその最初のお祭り。


といってもプロテスタントの方達だなあと言うべきなのか、盛大にするとか仰々しく偉い人を呼ぶとか、そんなことは全くなくてとってもカジュアルなパーティー。その名も「家族の日」。お客さんはご近所さんと近隣の教区の人たち。


最初に牧師さんが建物の2階からごく簡単に挨拶をして、その後もこの窓を使って5世帯の家族によるちょっとしたお芝居というかパフォーマンス。


子どもたちもお花に水をやったり、


シャボン玉を吹いたり、頑張ってました。


最後にみんなで歌を歌ってオープニングセレモニー終了です。


もちろんまずは腹ごしらえ。それぞれのお家で焼いたケーキ。


そしてお約束のバーベキュー。

お腹がふくれた後は子どもたちが主役。5世帯の家族がそれぞれに子どもたちのためにコーナーを設けて、ワークショップです。


大喜びでペインティングしてもらう子。


クッキーでお家を作るコーナー。


木で弓矢を作って遊ぶコーナー。

それぞれの家庭でいろいろ考えて準備した様子。そんな中でイルマとマーチンが何をしたかと言うと…、

図々しく6週間も三食おやつ付きで泊まっている日本人による、折り紙コーナーが開かれたようです(笑)。友だちも来て手伝ってくれました。まあ、ちょっとくらいはお役に立てて良かったです。

折り紙という言葉はみんな知っていて、中には本を買って挑戦したことがあるという人もいました。ピョンピョンとはねるカエルを作ったら、結構喜んでもらえました。

天気も快晴で、とっても楽しい一日でした。
| 日記など | 22:49 | - | - | - | - |
ジャガイモを食べる人々

朝食の時にマーチンが「今日のお昼ごはんに農家風の料理を食べてみる?」と。詳しく聞くと「茹でたジャガイモにクヴァークチーズを×××、それに△△オイルを×××して、云々」と、説明してくれます。油とチーズとジャガイモがどうなるのか、全く聞き取れず。

Noと言えない日本人・北ベルリン代表の私としては「試して…みる」と不安を感じながらも挑戦することに。チーズも油も種類によっては胃がもたれることがあるんです。留学してからすでに3回、それで胃がダウンしたのです。ドキドキしながらお昼ご飯タイムが始まります。


机の上に「Leinöl」という油がドンと置かれています。辞書で引くとなんと「亜麻仁油」つまりリンシード・オイルではありませんか!(リンシードは油彩で使う最もポピュラーなオイル)これは絵描きとしては挑戦しなければなりません。


一人テンションが高くなっている私の前に、こんな面白そうな道具が。


さらにテンションが高くなったところに、ジャガイモにクヴァークチーズ、トマトなどが並びます。

まずは茹でたての熱々のジャガイモを、三又になっている写真の道具で刺して持ち上げて、ナイフで皮をむきます。ジャガイモは自分のお皿に置いて、軽くつぶします。


そしてそこにワケギをパラパラ、クヴァークチーズをたっぷり添えて、その上から亜麻仁油をかけます。塩をふってジャガイモとチーズと油を混ぜるような感じで食べます。それにトマトも添えて。

マーチンが「亜麻仁油が苦手だったら、バターを使ったら良いよ」と言ってくれましたが、意外といけました。一応絵描きですから。味も素朴で美味しかったです。毎日食べたいとかは思いませんけど…。

いやあ、ジャガイモです。ゴッホな気分
| 食べもののこと | 23:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
旅の支出

旅行から帰って再びベルリン。イルマとマーチンのもとでぬくぬくと穏やかに生活しております。結局、ベルリンの滞在中はずっと泊めてもらうことになりました。それまで一度しか会ったことのない人のお宅に6週間も泊めてもらうことになるとは、人生って不思議です。

さて、7泊8日の旅行でどのくらいお金がかかったか、ということをちょっと紹介。

*交通費:160€
*宿泊費:170€(7泊すべてユースホステル)
*食 費: 70€
*入館料: 24€(学生料金です。←語学学校のVISAですから)

ちなみに交通費は、ベルリン〜ニービュル間(50€)とフーズム〜ハンブルク間(20€)のみ特急で、残りの移動はすべて普通列車です(地図参照)。特急の切符は早割で買ったので、当日買うともっと高いです。

この他にコインロッカーなどの雑費が入って、全体では440€くらい。今のレートだと6万円ちょいくらいでしょうか。今回はかなり食事を節制したので、普通に食べたらもっとかかります。上には上がいるとは思いますが、私の中ではかなり倹約したつもりでも6万円。でも今回は移動が多かったので仕方ないかな。

それに旅で得たもの、感じたことはお金に換算できません。やっぱり旅は良いです。


ニービュルのユースホステルのお庭で。
| 旅行 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
黒が良い in Luebeck

リューベックは13世紀頃から栄えた古い町。ハンブルクから電車で1時間弱です。バルト海が見える町ならどこでもよかったんだけど、マーチンがリューベックがきれいだよと教えてくれて、この一声で決定。実際に訪れてみると、今まで見たドイツの町とはちょっと違って、新鮮な気分で観光ができました。


何が違ったかと言うと、色です。この迫力あるホルステン門が旧市街の入り口にドンとある。どっしりとした形と黒い塔が印象的。パッと目に入った時に、お腹にずしんと響いてきました。


市庁舎も黒。ほとんどの建物はレンガの赤茶けた色なんですが、この黒い色が町に重みを与えている感じ。「あ、この町好きだなあ」と着いて早々に思ったものです。


町並みもオシャレな感じではなく、ほんのちょっと無骨な感じが良い。

さて出発して6日。ここまで一度もレストランには入らず、サンドイッチでしのいできましたが、さすがにそろそろちゃんと食べたくなってきました。


というわけでビール。


というわけでペンネ。マッシュルームやトマト、パプリカなどの野菜にチーズの効いたクリームソースという、日本人にも優しい味。ちょっと量が多くて全部食べるのはつらかった。800円くらいです。

私はあんまり胃が強くない(ことに最近気づいた)ので、体力勝負の一人旅では味の冒険はできません。いろいろ北ドイツの郷土料理もあったんだけど、根本的にグルメじゃないので…(^^;;
| 旅行 | 21:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
読書つながり

イルマとマーチンは本当に良く本を読みます。私も読書家ではないけど本を読むのは好き。「今、ギュンター・グラスを読んでるんだよ〜」という話をすると嬉しそう。「何を読んでるの、他にはどれを読んだの」なんて。

いくつか共通の本を読んでいることが判明。これまで話に出た本だけでもギュンター・グラスのいくつかの本と、シェンケヴィッチの「クォ・ヴァディス」、遠藤周作に大江健三郎、後はドイツ文学のいくつか。

大学で神学を専攻していたという二人に、おバカな私は「カール・バルトって知ってる?」と訊いて、一瞬きょとんとさせてしまいました。知らないわけがないよな…。「ピカソって知ってる?」と質問されたら、私でもきょとんとするでしょう。

イルマは学生時代にカール・バルトの講演会を聴いたことがあるとか。「本物を見たの?」というミーハーな質問にニコニコしてました。でもそんなことを尋ねておきながら、私はバルトの本を一冊読んだだけなんですけどね。

ギュンター・グラスの小説「玉ねぎの皮をむきながら」の中にナウムブルク大聖堂が出てきて、私はそこが一番好きな教会なんだよと言うと、マーチンは「行ったことあるよ、中の彫刻が有名だよね」と、でもイルマは「私は知らないわ」とちょっと残念そう。それで私が去年行った時に買ったDVDがあったので三人で見ることに。見終わるとイルマは余計に行きたくなった様子。

その翌日の朝食時にイルマが嬉しそうに「私たち、今年の旅行はナウムブルクに行くことにしたわ」と。ぜひぜひ本当に行って欲しいです。そしてあの空間を気に入ると良いなあ。


ナウムブルク大聖堂の天井
| 日記など | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
海を見ようと

今日は一日部屋にこもって、旅行のための下調べをしました。来週末から一週間ほどドイツ北部を旅行する予定。旅の目的の一つは北海バルト海を見ることです。語学学校の先生が隣り合ってる海だけど、表情が違って面白いよと言っていたので、ちょっくら見て来ようと計画中。

もう一つの目的はエミール・ノルデの美術館とエルンスト・バルラッハの美術館に行くこと。イルマとマーチンに「ハンブルクにあるバルラッハ美術館に行く」という話をすると、二人ともバルラッハが大好きなことが判明。

バルラッハはドイツ表現主義を代表する彫刻家ですが、絵画や版画、さらには戯曲や小説の作品も残しています。マーチンは30年以上もバルラッハの著作を読みつづけているとかで、思い入れも深いよう。この町にはバルラッハのアトリエがある、この町にも美術館があると教えてくれます。そうかそうかと旅程に組み入れたら4泊程度の予定だったのが7泊くらいに。

戯曲や小説は読んだことがないと言うと、あれやこれやと本を出してきて読んでくれます。でもほとんど理解できないんですけどね…。いつも質問するといろんな話をしてくれて、最初は大きな光が見えるんだけど、話が進むとみるみるうちに雲が覆って、話が終わる頃には暗闇の中にいる。そんな感じです。


ケルンの町中にある教会に置かれたバルラッハの作品。
| 日記など | 21:14 | - | - | - | - |
木曜日は美術館

今日はキリスト昇天祭でドイツは祝日。復活祭、キリスト昇天祭ときて聖霊降臨祭に続きます。ドイツ語で聞いてもさっぱりだけど、日本語にしてもピンとこない。

ベルリンの多くの美術館が木曜日の夕方から入館無料になります。開館時間も22時まで。というわけで、滞在中の木曜日の夜は美術館です。ちなみにケルンは毎月第一木曜日は朝から一日無料です。

今日は久々の国立絵画館。ここも4回目だけど久しぶりにみると、やっぱりすごいコレクション。ジオット、ラファエロ、デューラー、カラヴァッジョにルーベンス。ヤン・ファン・エイクの作品が3点もあるのもすごいこと。


特に好きなのがこのヤン・ファン・エイクの磔刑図。43㎝×26㎝という小さな作品で、聖母マリアの顔は3㎝程だと思うんですが、目を真っ赤にして涙をこぼしてそれでも自制心を失うまいとこらえている表情がとても良いのです。悲しいとはこういうことだなと、そう納得させてくれる作品。


写真では分かりづらいですね。


美術館を出たのが8時半頃で、写真の通り外はまだ明るいです。ちなみに左側にある黄色い建物がベルリンフィルのホールです。

電車に乗り間違えたりして帰ったのが10時過ぎ。イルマとマーチンには遅くなるから先に休んでねと言って出かけたので、なるべく静かに帰宅。のつもりが玄関の鍵が上手く閉まらなくてガチャガチャやってたら、二人に気づかれてしまいました。

ニコニコしながら「美術館は良かった?」と。さらに「お腹は空いてない?ワインでも飲む?紅茶が良い?」とも。すっかりあわててしまって「大丈夫。自分でしました。」となぜか過去形で答えてしまった私。ハア、ため息。

本当に優しいお二人です。あんまり優しくされるとちょっとだけ悲しい気持ちになるのはなぜでしょう?
| 美術・芸術のこと | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
ベルリンの北で


泊まっている部屋の窓からの眺め。この小道の先に門があります。


テラス。天気の良い日は、イルマもマーチンもここで本を読んでます。


アジアンな石の彫刻。

ぎりぎりベルリンの北の方に彼らの家があります。生まれてから倉敷と神戸と姫路にしか住んだことのない私の人生で、最大の都会に滞在しているはずなんですけど、人生で一番緑に囲まれて生活しているかも。

家の中に絵がいっぱい飾ってあって、画集もいっぱいあります。絵を見てるだけでも退屈しません。お家があんまり居心地が良いので、すでに町中に出かけるのが面倒くさい気分になりつつあります。
| 日記など | 05:49 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
4度目のベルリン

無事…何とかベルリンに到着。ケルンからベルリンへ電車で来ました。飛行機より時間はかかるけど、景色がのんびり見れて楽しいなあ、なんて思ってたら、人身事故か何かで1時間遅れて、5時間で着くはずが6時間かかる。

ドイツ・バーンは遅れてゴメンネとミネラル・ウォーターやオレンジジュースを配ってくれました。さらに1時間以上遅れた場合は20%運賃が戻ってくるみたい。ただしその手続きを窓口でしないといけないのですが。乗客の人も最初は「最悪〜」とブーブー言ってたのですが、無料で飲み物を配りますとアナウンスがあった途端に、表情が柔らかくなってました。

私がぼんやり座ってたら「無料なのよ、あなたももらえるのよ。早く行きなさい」と近くの席のおばちゃん。その迫力に押されて、即座に立ち上がってもらいに行きました。おばちゃんは世界中どこでも強い気がします。


前にいたドイツ人が持っていたリュックサック。ここまでくると、逆にオシャレにすら見えてきます。

とりあえず当面は昨年8月にお会いした、イルマとマーチンご夫妻のお家に泊めてもらっています。
| 日記など | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
優しい人たち

ラーフェンスブリュック強制収容所の帰りに、市川さんの友人で元牧師さんのご夫婦のお宅に招かれました。イルマさんとマーチンさん夫婦。今は年金生活だとか。戦争を体験し、戦後は東ドイツで暮らしていたそうです。

市川さんの著書の中にも出てくるので、出版された本を送ったら、日本語は分からないけどとても嬉しいということと、表紙の絵に関心を示してくれていたという話は聞いていました。私が表紙の絵を描いたことを友人が伝えていたみたいで、家の中にあるたくさんの絵について説明してくれました。

>これは自分が描いた。これはイルマが。
>これはチェコの絵描きで友人が描いた。

品のあるきれいな水彩画。お二人とも相当絵が好きなようです。その後、絵描きはこういう場所が好きだろうということで、余り使われていない墓地がある広い敷地を4人で散歩しました。



お葬式などに使う小さなレンガづくりの教会や、いろいろな形の墓石、折れた木や草花。いつも二人で散歩しているそうです。



>私たちはここに死んだら入るから、会いに来てね。

墓石がたくさん並んでいる店の前では、

>まだどの石にするのか選んでないのよ。

80歳を過ぎてこんなに穏やかで優しい目をした二人が、目の前に近づいてくる死をユーモアを交えながらも受け入れる準備をしているように私には感じられて、何とも言えない寂しさを感じてしまいました。

散歩の後には美味しい食事を用意してくれていました。


お別れの時にはきれいな花柄のノートを私にプレゼントしてくれて。

私たちが帰った後に、憲法9条についての日本人とドイツ人の講演かなにかがあるとかで、でかけるんだと話していました。彼らは自分たちの戦後の歩みを、日本の歩みと常に重ね合わせるように捉えているんだ、と友人が話していました。

滞在したのはほんの4時間程の間だったのに、もうずっと 長い時間を過ごしたかのような穏やかな時間でした。


書斎に飾られていた花

| 日記など | 18:43 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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