Sato Tomoko

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コンスタンチノープル
イスタンブールから始まったトルコの旅は友人のトルコ系ドイツ人ジャンさんと一緒に巡りました。本人が言うにはドイツに移民して働いていたけれど、トルコ国民の義務である兵役(15ヶ月間)を拒否する手段としてドイツ国籍を選んだとか。

2011年に徴兵制をドイツは廃止しましたが、それ以前も良心的兵役拒否という制度がありました。でもトルコの兵役は青年男性の義務で、拒否することはできません。拒否するには代償として5000ユーロ(30年近く前の話)を支払うのが唯一の方法だったそうです。当時、1年以上もドイツを離れてほとんど無報酬の兵役につくことは無理だったので、やむなくドイツ国籍を選んだそうです。


で、イスタンブールは世界史の知識の乏しい私でも、ローマ同様、歴史てんこもりな町であることは分かります。特に1453年にオスマン帝国のメフメト2世によって首都コンスタンティノープルが陥落し、東ローマ帝国の滅亡にいたる物語は塩野七生ファンとしては郷愁にかられてしまいます。


今回見に行きたかったのが名高い「テオドシウスの城壁」。近くまでバスで行って歩いていると、メフメト2世の像が。私が「この人がローマ帝国を…」と浸っていると、隣のトルコ人は誇らしげな笑顔で「このスルタンがローマを滅ぼしたんだぜ!」と英雄をみる眼差し。


さらに歩くと「テオドシウスの城壁」が見えてきました。全く管理されている様子もありませんでした。崩れかけた階段を恐る恐る上に登ると金角湾を一望できます。長くのびたこの城壁が
イスタンブール旧市街の西側をすっぽり覆うように造られ、ローマ・ビザンツ時代には鉄壁の防御を誇ったそうです。


城壁の塔の上まで登ると、さらに見晴らしが良いものの、かわいい子どもギャングが数名いました。近寄って来て、彼らの持っているささやかな歴史の知識を披露してくれます(そしてお金を請求してくる)。


ここでもローマ帝国滅亡への郷愁に浸る日本人と、オスマン帝国の威信をヨーロッパに知らしめた歴史に心を高ぶらせるトルコ人の構図。感じ方のギャップに驚くとともに、視点が違うと感じ方って正反対になるんだなあと、当たり前のことを改めて実感。


城壁からの眺めは、ちょうど夕焼けの時間で、とても素敵な景色でした。ただ、この城壁付近は観光客も少なく、私が遭遇した子どもギャングならコインを渡す程度で良いですが、遅い時間に一人で行くのは危ない感じのするエリアでしたので、ご注意を。

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