Sato Tomoko

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強制収容所巡り (7):ポーランド

遅くなりましたが、ようやっとポーランドです。

マイダネク絶滅収容所 in ルブリン


ワルシャワの南東にあるルブリン(Lublin)の郊外にあり、アウシュヴィッツ=ビルケナウに次ぐ大規模な収容所。

アクセス:ルブリン駅までワルシャワから電車で約3時間、クラクフからは約4時間。駅からはバスで10〜15分くらいだった気がします(1.8 zloty)。ただ収容所行きのバス停は駅から5分程歩いたところにあります。私は駅のインフォメーションでバス停の場所と路線番号を教えてもらいました。

英語が余り通じないので路線番号 (153/156/158番だったと思いますが要確認!) は紙に書いてもらい、町の人にそれを見せてバス停の場所を確認しました。バスでも運転手さんの側に立って、着いたら教えてねと目でアピールしていたのですが、巨大なモニュメントやバラック小屋が突如目に入って来るので、すぐ分かりました。

※電車で行く場合は前日に切符の購入をすませておくことをお勧めします。ワルシャワの駅は切符売り場の窓口が混んでいることが多いみたいで、購入に30分くらいかかったりします。


バスから景色を見ていると、ルブリンの町並みが一変して広大な敷地が広がります。

概  要:1941年に建設が始まり、5万人の「囚人」を入れる施設が42年に完成する。敷地面積は2.7平方kmもあり、犠牲者数もどんなに少なくとも40万以上で、100万を越えるという報告もある。強制労働は厳しく、虐待も残酷さを極めていた。44年7月にソ連軍によって解放される。

ガス室、人体実験の部屋、火葬場、バラック小屋、慰霊碑などが見学できます。またバラック小屋の中が一部資料館になっていました。ドイツの資料館のような近代的な展示ではなく、むしろ残されたものを並べただけというような質素な展示で、その分生々しさがあり見ているとずしんとお腹に響いてきます。

展示物の説明も小さな板に5カ国くらいの言葉で書かれていて短くて簡潔。ポーランド語、フランス語、ドイツ語、英語、ロシア語とかだったと思います。私でも辞書なしで理解できるくらいのシンプルな英語。でも言葉が端的で怖かったです。

敷地内は延々歩くしか無いので手荷物は最小限度で。私が一昨年の9/3に訪れた時は、まだ残暑が厳しい日でかなり体力を消耗しました。逆に冬場に訪れる方は、防寒対策をしっかりしておかないと大変です。それに水分と食料も。全ての展示を見てまわるには3〜4時間かかります。


見張り塔とバラック小屋。


2重の鉄条網。


火葬場。内部には焼却炉が5つあり炉にできるだけたくさんの死体を入れるため、斧でバラバラにしたそうです。


バラック小屋の正面。


囚人服の展示。


犠牲者から押収した大量の靴。


ガス室。部屋に入ると薄暗い中で正面の壁の青色がとても奇麗に感じられて、空が描かれているように思いました。そこに扉があるなんて何だかポエムだなと。ガス室でそんなことを思う自分を不謹慎にも感じながら写真を撮りました。

あとで資料を読み直すと、この青は毒ガスの残留物によって付着したものなのだそうです。それを知った上でも、この青をやはり美しく感じる自分がいて何とも言いようのない気分です。どの収容所を訪れても「過去の悲惨さ」と「現在の美しさ」のギャップの中で驚かされます。


巨大な慰霊碑。エントランスにある巨大な石のモニュメントとあわせて、マイダネクのシンボルのような感じ。マイダネクは残っているもの自体はさほど多くはありません。でも広大な敷地にこの巨大で威圧的にも思えるモニュメントが二つもあり、平凡なバラック小屋の建物と見比べると何とも違和感がある。「どうしてこんなものがここに?」と思うものの、それはむしろ強制収容所の存在全体に向けるべき問いかけかもしれません。

※エントランスに受付があり地図がもらえます。お手洗いと自動販売機もここ。

※映画の上映もあるようです。

マイダネクは本当にインパクトのある場所でした。ポーランドにはアウシュヴィッツがあるため、わざわざルブリンまで足を伸ばす人は少ないと思いますが、是非足を運んでもらいたい場所です。たまたまかもしれませんが、私が訪れた日は見学者も多くなくとても静かに見ることができたのも良かったです。

(→以前の記事へ)
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