2008.11.09 Sunday
フォーゲルザンク:鳥のうた
ケルン南西にあるVogelsangという旧軍事施設に行きました。 施設全体がアイフェル国立公園の中にあり、 自然に囲まれて景色もすばらしい場所でした。 1930年代に建設され、41年からはナチ党立のギムナジウムであるアドルフ・ヒトラー学校の一つとして使用されたようです。第2次世界大戦後はアメリカ、1946年からはイギリス軍に、1950年から2005年までベルギーの軍が使用。2005年12月にドイツに返還され、2006年から公開されたとか。 つい最近まで利用されていただけあって,建物はきれいです。 重厚で威圧的な感じすらする建物。この施設全体がVogel(鳥)sang(歌)という美しい名前で呼ばれていることには驚きました。 朝早くケルンを出たので、10時にはVogelsangに着いて12時には一通り見学が終わり、午後は国立公園を散策することに。インフォメーションで尋ねると、日曜日は13時からレンジャーツアーがあると教えてくれました。国立公園内をレンジャーと一緒に3時間と言われて、そんなに歩けないよとうろたえたのですが、良く聞くと3時間で6キロという子供向けのコースでした。しかも無料。 レンジャーのおじさんが植物や歴史について解説しながら、ゆっくりゆっくり歩きます。ほとんどが年配のご夫婦か子供づれの家族で計30人ほど。 レンジャーのおじさんはとても親切で、「ドイツ語分かるか?英語で話そうか?」と聞いてくれます。「ドイツ語を勉強してるから、ドイツ語で良いよ」と言うと嬉しそう。「ゆっくり話すから、分からなかったらいつでも質問して」と。そして本当にずっとゆっくりクリアーな発音で話してくれました。でも30%ぐらいしか分からなかったけど。 そしてこのツアーの中で私が最も魅かれたのが、Wollseifenという村の跡地です。イギリスの軍関係者の家族が住んでいたとかで、多い時は500人くらいだったそうです。そのため住居だけでなく学校や教会もあったけど、今はすべて廃屋。 ぼろぼろの教会 廃屋 ベルギーの軍が市街戦の実践訓練用に建てた家。訓練の為だけに作られているので、シュールレアリスムの絵を見ているような奇妙な感覚です。 たくさん歩いて帰った時はくたくたでしが、出会う人が皆親切で、景色は美しく、良い一日でした。もう少しドイツ語が分かるようになってから、もう一度このツアーに参加してみたいです。 |